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「品質管理と品質保証」:内容のまとめ

 こんにちは。東北タツミ営業担当の髙橋です。

今回のブログは、『不良ZD(ゼロディフェクト)への挑戦』の一環として書いてきたブログ(全7回)の総集編になります。詳細については、各ブログをご覧いただけましたら嬉しいです。

目次

「品質」とは?

 「ISO 9000:2005(品質マネジメントシステム)」が定義づけている「品質」を簡潔にまとめると、「品質=お客様の満足度」と理解しました。すなわち、「品質」とはお客様のニーズを的確にとらえ、お客様の要求レベルを満たすことです。

 次に、「品質」に関する基本的な考え方として、“三つの要素”を紹介します。

これらの“三つの要素”は「QC的考え方」といわれ、品質管理を進めていくうえでの基盤になるものです。

 さらに、品質について“三つのとらえ方”を紹介しました。

  1. 企画・設計の品質-設計(ねらい)の品質、期待の品質
  2. 製造の品質-製造(できばえ)の品質、適合の品質、使用の品質
  3. 引き渡し後のサービスの品質-安心の品質

「品質」は、お客様からの信頼や会社の発展につながる非常に重要な要素です。また、品質の良し悪しは、会社ではなく、お客様が決めるものです。これら“三つのとらえ方”を念頭におき、会社の部門をこえてお客様の満足度を高める努力が必要といえます。

「品質管理(QC)」とは? ※QC=「Quality Control」

 「ISO9000:2005」によると、品質管理は「品質要求事項を満たしたことに焦点を合わせた品質マネジメント」と定義づけられています。すなわち、お客様に喜んで買っていただける品質の製品を開発・設計し、検査し、販売し、アフターサービスして、長く満足して使っていただけるように、企業全体の活動としておこなっていくということです。

ここで簡単に「品質管理(QC)」をまとめると下記のようになります。

  1. 品質を維持・向上させるために、製品の開発からアフターサービスまでの工程をしっかり努めること。
  2. 「品質管理(QC)」を企業全体の活動として実施すること

 次に、「品質管理(QC)」に関する基本的な考え方として、“4つの要素”を紹介します。

①について

ある目的・目標を達成するために、「計画(Plan)」を立て、「実施(Do)」 し、結果を「確認(Check)」して、計画と実施の差異を是正する「処置(Act)」をとることです。

②について

品質管理は、常に“事実に基づくデータがあるのか”が問われ、“データでものをいう”ことが重視されます。

③について

良い結果が得られるように、プロセス(仕事のやり方、仕組み、工程)を重視して、それを管理・改善するという考え方が重要です。

④について

お客様の満足する部品・サービスの品質を明らかにして、仕事の仕組み上の源流(企画・設計、生産技術)、または担当業務における源流(目的、コンセプト)にさかのぼって、部品・サービスの機能や問題の要因を掘り下げ、源流を管理していく考え方です。

「品質保証(QA)」とは? ※QA=「Quality Assurance」

 「品質保証(QA)」は「お客様に満足してもらえる品質を保証する活動」です。部品の品質を出荷後まで保証する業務となります。それは主に、品質の「計画」「確保」「確認」「約束」「伝達」の5つの活動で構成されています。

 次に、品質保証するうえでの3つの重要な取り組みを紹介します。

  1. 品質は工程でつくり込む(工程で保証する)
  2. 全数検査する
  3. 現地・現物で確認し、5WHYで真因を追求する

ここで重要なことは、「不良の発生防止」と「不良の流出防止」です。「自工程完結」を意識し、後工程に不良を一個も流さないようにすることが、品質保証につながります。

①について

何らかの異常が発生、発見されたら機械設備やラインを止め、品質不良を早急に見つけ、再発防止をして、良品をつくりこんでいくことです。

②について

全数保証の考え方に立って、検査ミスがなく、工数がおおくならないように工夫して全数検査する。

③について

5WHY(問題の根本的な原因を特定する手法)を用いて、不良の再発防止をするための対策をたてます。

「品質管理」と「品質保証」の違い

<品質管理>

  • 部品の品質を高めて維持する管理業務
  • つくり手(製造側)視点の活動

<品質保証>

  • 顧客に提供する製品およびサービスの品質を保証する活動
  • 買い手(お客様側)視点の活動

 適切な「品質管理」をおこなうことによって、「お客様が安心して購入し、満足感をもって使用することができる」という「品質保証」が可能となります。企業にとっては、品質管理が「手段」で、品質保証は「目的」といえます。

さいごに

 以上のように、品質管理と品質保証について学んできましたが、本に書いている内容だけではみえない部分がたくさんあると思います。実際に現場をみてみないと、不良を出さないための大変さがわかりません。また、コストや納期を考慮しながら、品質を維持する工夫なども実際にみてみないと感じられないことだと思います。

まずは品質管理部門がおこなっている業務を理解し、品質管理部門の視点で考えられるようになりたいです。そして、品質管理部門のお客様から質問されたとき、スラスラこたえていけるように学んでいきたいです。

来週から中国研修に行ってきます。

何か少しでも有益な情報をお届けできるようがんばっていきます。

ご覧いただきありがとうございました。

次回は、中国研修で学んできたことを書いていきます。

引き続きよろしくお願いいたします。

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