東北タツミ現場発AIプロジェクト vol.18: AIへの頼み方は、「優秀な新入社員」への頼み方と同じだった。 2026 7/14 スタッフブログ 2026年7月14日 2026年7月14日 こんにちは。広報兼、業務改善担当の酒井です。 前回は、Claude in Excelに実績データの分析をお願いした話を書きました。 あわせて読みたい 東北タツミ現場発AIプロジェクト vol.17: 「実績データ、分析できる?」に Claude in Excel で答えてみ… こんにちは。広報兼、業務改善担当の酒井です。 前回のAI活用記事(vol.16)では、AIが奪っているのは作業時間だけじゃなくて、「時間をかけた=価値がある」っていう価… 今回はツールの話から少し離れて、もっと日常のレベルの話。AIへの「頼み方」の話です。 結論から言うと、AIへの頼み方って、新入社員への仕事の頼み方とまったく同じなんですよ。 目次「AI、使ってみたけどイマイチだった」の正体 社内でAIの活用を進めていると、たまにこんな声を聞きます。 「使ってみたけど、なんか当たり障りのない答えしか返ってこないんだよね」 気持ちはよくわかります。僕も最初はそうでした。で、そういうとき、どんなふうに頼んだのか見せてもらうと、だいたいこうなっているんです。 「このメール、いい感じに直して」 これで返ってくるのは、どこの会社でも使えそうな、きれいだけど中身の薄い文章です。AIがポンコツなんじゃなくて、この頼み方だと誰に頼んでもこうなるよな、というのが今回の話です。 入社初日の新入社員を想像してみる ここでちょっと想像してほしいんです。 ものすごく優秀な新入社員が入ってきたとします。頭の回転は速いし、文章も上手い。ただし、入社初日。うちの会社のことも、お客様のことも、業界の慣習も、まだ何ひとつ知りません。 その人に「このメール、いい感じに直して」とだけ言って渡したら、どうなるか。 たぶん、一般論としては正しい、でも弊社としては使えない文章が返ってきます。 相手が長年お付き合いのあるお客様なのか、初めての問い合わせなのかもわからない。急ぎの案件なのか、丁寧さを優先すべきなのかもわからない。わからないまま書くしかないんだから、当たり障りのないものになるのは当然なんですよね。 AIは、まさにこの「優秀だけど、会社のことを何も知らない新入社員」なんです。 頼み方を変えたら、答えが変わった じゃあどう頼めばいいのか。新入社員に仕事を頼むときと同じです。 相手、目的、背景。この3つを伝える。 たとえばさっきのメールなら、こんな感じです。 「10年来のお付き合いがある取引先の担当者さん宛のメールです。納期の相談への返信で、こちらの都合で少しお待たせしてしまう内容。関係は良好なので、堅すぎない、でも誠意が伝わる文面にしたい」 同じAIとは思えないくらい、答えが変わります。試しに社内でこのビフォーアフターをやってみせたら、「え、それだけでこんなに違うの」という反応でした。 議事録の要約でも同じことがありました。「この会議メモをまとめて」だと、全部を均等に薄くまとめてくる。でも「これを読むのは会議に出ていない製造部門の人たちで、知りたいのは自分たちの作業に影響がある変更点だけ」と伝えると、ちゃんとそこを中心にまとめてくれるんです。 「プロンプトの書き方」を勉強しなくていい AIの活用というと、「プロンプト」という言葉が出てきて、書き方のテクニックを勉強しなきゃいけない気がしてきます。それで腰が重くなっている人、結構いるんじゃないでしょうか。 でも、ここまで読んでもらえたらわかる通り、特別なテクニックは何もないんです。 相手を伝える。目的を伝える。背景を伝える。仕事を人に頼むとき、僕たちが(本当は)いつもやっていることをやるだけ。 むしろ横文字の勉強から入るより、「入社初日の優秀な新入社員に頼むなら、何を伝えるか」と考えるほうが、ずっと早く上手くなる気がしています。 気づいたら、人への頼み方も変わっていた 面白いのは、ここからでして。 AIに頼むために「相手・目的・背景」を言葉にする練習をしていると、人に仕事を頼むときの頼み方も変わってくるんです。 考えてみれば、「いい感じにやっといて」で仕事を渡されて困るのは、AIも新入社員も、なんならベテランも同じなんですよね。今まで相手が経験と忖度で埋めてくれていた部分を、ちゃんと自分の口で説明するようになる。AIの練習が、そのまま仕事の頼み方の練習になっていました。 AIの導入って、僕たちが普段いかに「言わなくても伝わる」に甘えていたかを教えてくれるんですよね。AIは、僕たちの「伝え方の雑さ」を映す鏡なのかもしれません。 まとめ:推進担当としての気づき AIから良い答えを引き出すコツは、テクニックではなくて、「優秀だけど何も知らない新入社員に頼むつもりで、相手・目的・背景を伝えること」。これだけで、社内の「イマイチだった」のかなりの部分は解消できると思っています。 もしこれを読んで「うちのAIもイマイチで」と思った方がいたら、まずは頼み方に一言、背景を足してみてください。答えが変わる瞬間は、ちょっと感動しますよ。 スタッフブログ AIプロジェクト