昭和の常識、令和の非常識?ハラスメントを巡る世代ギャップを考える。 2024 10/22 スタッフブログ 2024年10月17日 2024年10月22日 こんにちは。東北タツミ商品部です。 最近、社内で雑談している時に「ハラスメント」が話題にでたのですが、世代間でここまで感覚が違うのかとびっくりしました。 今年の最初の方に、昭和のダメおやじが令和にタイムスリップすると、どうなるか。というテーマの「不適切にもほどがある!」というドラマがやっていましたが、私世代からしたら、不適切どころか「懐かしいあるあるネタ」のオンパレードで、本当に面白かった!! TBSテレビ 金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』|TBSテレビ TBSテレビ 金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』のはじめにのページです。TBS「金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』」の番組情報ページです。 ノリとしてはパイポの宣伝のようなものを、ドラマでずっとやっているような形でした。 ただ、やっぱり平成生まれの新卒スタッフはこの感覚が全くないと言っても良いですよね。上のCMもありえないくらい不適切なんです。 この「ハラスメント」的な感覚がどんどんと盛り上がっていった中で、最近は「繊細さん」という言葉も流行ってきているようですね。特徴を調べてみると… まわりに不機嫌な人がいると緊張する 細かいところまで気づくため、仕事に時間がかかる 相手が気を悪くすると思うと断れない 疲れやすく、ストレスが体調に出やすい 要するに、ハラスメント的な行動を一番苦手とする方々ですよね。昭和のサラリーマンからすれば、この価値観が新しすぎてビックリしてしまいました。 というわけで、ハラスメントの変遷がどう昭和から現在まで移り変わったのか、調べてみました。 目次昭和生まれのサラリーマンが感じるハラスメントへの「違和感」 我々、昭和世代が職場に入った頃は、上司からの叱咤や飲み会の強要、時には多少の厳しい言葉が「当たり前」の風潮でした。 今では確実にアウトでしょうが、ガラスの灰皿でガラスの机カバーを叩き割るような上司もいましたし、そんな後で飲みニケーションに行くみたいなこともありました。 しかし、平成、令和と時代が進むにつれ、これらの行為が「ハラスメント」と呼ばれるようになり、社会的な批判を浴びるようになりました。 昭和世代としての感覚では、「当たり前」だったことが、今では「非常識」や「ハラスメント」とされる時代の変化に戸惑う人も多いんでしょうね。 時代によって良し悪しの価値観はかわってきたのは間違いありません。 ①昭和時代の職場文化と価値観 昭和ど真ん中の私がバリバリ働いていた昭和の職場は以下のようなことが日常茶飯事に起きていました。 昭和の職場では、上下関係が非常に重んじられ、上司の指示や叱責を受け流す力が求められた。 「飲みニケーション」文化が強く、業務外での交流が重要視され、部下が上司の言葉をそのまま受け止めることが求められた。 この時代には「厳しい教育が成長につながる」という考え方が根付いており、多少の強引さも「愛のムチ」として許されることが多かった。 この頃は、とにかく職場に大きな音が鳴っているイメージでしたね。まさしくモーレツに働くことがかっこいいと言われる時代で、怒られても流せる人が普通だったのかもしれません。 むしろ真面目すぎると精神を崩してしまうという、今でいう鈍感力が求められていたのかもしれません。 ②平成に入ってからのハラスメント認識の変化 「ハラスメント」という言葉が主に職場で使われ始めたのは平成に入ってからでしたね。「セクシャル・ハラスメント」が1989年に流行語大賞の金賞をとったことがきっかけだったようです。 思いつくところをリスト化すると… 平成時代には、パワハラ(パワーハラスメント)やセクハラ(セクシュアルハラスメント)といった言葉が定着し、少しずつ「行き過ぎた指導」への批判が高まった。 労働者の権利意識の向上により、職場での不適切な対応に対する声が増え、ハラスメント防止対策が企業に求められるようになった。 法律も整備され、職場の環境が見直されていく過程で、昭和的な「厳しさ」が批判されることが多くなった。 この辺りで会社での女性スタッフへの発言が「失言だ!!」と指摘されることも多くなったかもしれません。 ③令和時代の職場とハラスメント問題の今 令和に入り、特に2020年以降、ハラスメント防止対策がさらに強化され、多様性や個々の尊重が職場でも重要視されるようになったような気がしますね。 特に上記でも触れた「繊細さん」というような言葉が生まれ「察する力」が非常に社内で求められていますよね。メンタルという言葉も今では普通に使われていますが、昭和には絶対に使われなかった言葉です。 また、行きすぎたお客様の態度に対して「カスハラ」というような言葉が生まれたのも、私にとってはビックリしましたし、革新的なアイデアだったと感じます。 お互いに気を遣うことで、ストレスのない社会を作っていこうという流れが当たり前になってきている時代です。 おわりに:昭和の「情」に基づいた指導と、令和の「多様性」や「尊重」をどのように統合できるか。 昭和世代の私としては、ハラスメント問題の厳格化に対して嘆く気持ちもあります。社会が綺麗になりすぎると弊害もでるというか…目の前の相手の気持ちを察しようと頑張りすぎて、なんだか疲れてしまっているサラリーマンが増えているような気もするんですよね。 キレイすぎる水には魚が住めないという感じでしょうか。時代の変化に対応することが現実的な道ではあると思いますが、それによりメンタルが壊れてしまう人がいるのも問題だと思っています。 昭和の「情」に基づいた指導と、令和の「多様性」や「尊重」をどのように統合できるかが、これからの世代の課題となりそうな気がします。 新しい世代に向けて、昔の経験を無駄にせずに、適応する努力を続けることが、昭和生まれのサラリーマンに求められている役割かもしれませんね。 スタッフブログ