アナログの“生音”を、これからも。 2025 10/27 スタッフブログ 2025年10月27日 2025年10月27日 商品部の藤ノ木です。今回は、“音楽にかかわるアナログジャック全般”について、私が日ごろ感じていることを少しお話ししたいと思います。 最近は、イヤフォンやスピーカーをはじめ、音の世界でもBluetoothなどのワイヤレスが主流になっています。デジタル技術の進歩によって、音質も非常に良くなり、便利さという点ではこれ以上ないほどです。 それでも、私はアナログジャックの存在には“デジタルでは再現できない魅力”があると感じています。 目次アナログが伝える、音のリアリティ アナログジャックは、音をデータ化せずに“波のまま”伝える仕組みを持っています。RCA、ステレオミニ、標準フォン、S端子――どのジャックにも共通しているのは、信号をシンプルに、そして忠実に伝えるという点です。 その結果、音の立体感や空気の動き、楽器の生っぽさまでもが自然に伝わります。これは、デジタルではどうしても生まれにくい部分だと思います。 メーカーの“色”を通さない、素直な音 デジタル通信では、一度信号を半導体で処理するため、機器ごとの特徴やメーカーの味付けが音に反映されやすくなります。一方でアナログは、そうした“加工”が少ない。だからこそ、ありのままの音を聴くことができるのです。 もちろん、オーディオ圧縮技術は日々進歩しています。ですが、私たちは“良い音”を単に技術で作るのではなく、“どう伝えるか”というところにも価値があると考えています。 現場で求められるアナログ デジタル全盛の時代でも、音楽・放送・舞台・計測などの現場では、いまもアナログジャックが使われ続けています。信号の安定性やノイズの少なさ、そして長年積み重ねられてきた信頼性。これらは、アナログならではの強みです。 私たち東北タツミでは、そうした現場の声に応えるかたちで、アナログジャックの製造・供給を続けていくことを大切にしています。 “便利さ”の中にある、“ぬくもり”を残したい ワイヤレス技術は今後もさらに発展していくでしょう。ただ、技術が進めば進むほど、逆に“アナログのぬくもり”を求める人や現場があるのも事実です。 ケーブルをつなぐ、その一手間の先にある確かな音。それは、機械越しではない、まっすぐな響きです。 私たちはこれからも、アナログの良さを大切にしながら、時代に合った製品づくりを続けていきたいと思います。 商品部 藤ノ木 スタッフブログ