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東北タツミ現場発AIプロジェクト vol.3 : 見積アシスタントAIを育ててみる。

目次

過去の販売実績のデータを使って、AIに相談してみる。

こんにちは。広報兼、業務改善担当の酒井です。

さて、今年に入ってスタートさせた「東北タツミ現場発AIプロジェクト」
今回は「AIを見積アシスタント」に育てるための試みをご紹介しようと思っています。

見積を取るには経験と知識が必要。
同じ商品でも、個数や通貨レートによっても値段は変わります。

そういった見積作成時に、過去の販売実績のデータを使ってAIにアドバイスをもらうことができないか?

というような試みです。

Notebook LMというAIを使ってアシスタント化する。

さて、今回使用するツールは、「Notebook LM」と「Googleスプレッドシート」の二つ。

早速、試してみたことをご紹介しようと思います。

1)販売実績のサンプルデータをGoogleスプレッドシートを使って作成してみる。

さて、まずは、AIに読み込ませるためのサンプルデータを作ってみます。
弊社では過去の販売実績データをエクセルファイルで保存しています。

それを元に、販売実績のサンプルデータを作っていきます。

その際の項目一覧はこちら。

・売上日付
・年度
・年
・月
・得意先名
・商品コード
・数量
・単価
・売上金額
・通貨区分
・品目
・売上区分
・レート
・自国金額
・通貨区分
・拠点

なるべく細かく区分を分けることで、各項目ごとにマージ(取引先ごと、年度ごとのようにまとめること)ができるようにしてあります。

このデータを、エクセルから、Googleスプレッドシートに取引先名などを偽名などにして、。サンプルデータとして移していきます。

エクセルをわざわざGoogleスプレッドシートに移し替える理由はというと、2026年2月現在、Notebook LMはエクセルファイルをデータとして読み込むことは出来ないためです。
おそらく、この辺りはMicrosoftも出しているAI「Copilot」との差別化をするためかと思います。

2)1)のスプレッドシートをNotebook LMに読み込ませ、プロンプトを実行してみる。

さて、1)のサンプルデータをNotebook LMの「ソースを追加」で読み込ませ、以下のような指示を出してみます。

AIではこの指示のことを「プロンプト」と呼びます。

【実際にAIにしてみたプロンプト】

【入力情報】

対象顧客:顧客A

対象商品コード[ここに商品コードを入力、例:YKF51-5048V]

依頼数量[ここに数量を入力、例:500]

【実行ステップ(思考プロセス)】

1. 実績の検索:ソース資料から「B.得意先名1」が「A」であり、かつ指定された「B.商品コード」が含まれる行をすべて抽出してください。

2. 単価の特定

    ◦ 過去に同一商品の取引がある場合、最新の日付(2026年1月など)の「B.単価」を優先して参照してください。

    ◦ もし取引時期が同じで数量が異なる実績が複数ある場合は、今回の「依頼数量」に近い実績の単価を採用してください。

3. 通貨の確認:顧客Aとの過去の取引は主に「USD」で行われているため、見積も「USD」で作成してください。

4. フォーマットへの出力:以下の形式で出力してください。

——————————————————————————–

御見積書(案)

宛先:顧客A 様 作成日:202X年XX月XX日

見積明細

商品コード:[商品コード]

数量:[数量]

単価 (USD):[特定した実績単価]

小計 (USD):[数量 × 単価]

適用した実績データ(根拠)

• 参照した取引日:[例:2026/1/5]

• 過去の取引単価:[金額]

• 補足:[なぜその単価を選んだかの理由]

こんな感じです。

単価の特定や、通貨の確認など、この辺りは実際に業務に携わっている担当者の声を反映して決めていきます。

3)実行内容を確認し、次にAIにすべき質問を考えていく。

2)の質問をAIにした結果は以下になります。

【AIから返ってきた回答】

ご指定いただいたプロンプトの指示に基づき、ソース資料の内容を精査して作成した見積案を回答します。

なお、ソース資料内において「顧客A」による「YKC21-3989V」の直接の取引実績は確認できませんでした。そのため、実行ステップに基づき、同一商品の他顧客における直近の実績を根拠として算出しています。

——————————————————————————–

御見積書(案)

宛先:顧客A 様 作成日:2026年XX月XX日

見積明細

商品コード:YKC21-3989V

数量:2,000

単価 (USD):0.9172(※他社実績133 JPYを基にした参考単価)

小計 (USD):1,834.40

適用した実績データ(根拠)

参照した取引日:2026/1/15

過去の取引単価:133.0000 (JPY)

補足: ソース資料「グローバル販売実績」において、顧客Aと本商品の取引履歴が未登録であったため、ステップ2に基づき同一商品の最新実績(2026/1/15付、顧客B宛)の単価133.0 JPYを参照しました。顧客Aは通常USDでの取引となるため、実績単価を暫定的にUSDへ換算して見積案を作成しています。正式な適用単価については、社内レートに基づいた再計算が必要です。

といった感じで回答が返ってきました。

これを元に、さらに参照ルールを考えていきます。

たとえば、同一顧客の実績がない場合、「同品目カテゴリ(例:YKCシリーズ)の平均利益率を適用する」といったルールをプロンプトに加えてみようか…とか、為替マスタの連携をしてみようか…。といった具合です。

この辺りは、経験豊富なベテラン社員と一緒に今後詰めていく予定です。

まとめ:AIを動かしてみて、出てくるアイデアもたくさんある。

今回の記事では、あくまでAIを見積業務に活かすための第一歩目を紹介したにすぎません。

最初にAIから出た回答をみて、現場の社員からも読み込ませるデータ項目の改修などの声が上がってきましたし、AIへのプロンプト(質問のことですね)に対するアイデアもたくさん出てきました。

このように、新しい技術をとにかく一度触ってみて、動かすことで現場におけるAIの実装が具体的に動くのだと、私自身も実感しております。

また弊社でのAIの活用事例をここで紹介できればと思っています!

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