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東北タツミ現場発AIプロジェクト vol.22: 新しいAIを追いかけるよりも、まずは業務の面倒な作業を洗い出した方が良い。

こんにちは。広報兼、業務改善担当の酒井です。

前回は、AIは「決める」ことだけはできない、という話を書きました。
材料は数分で揃うようになったから、最後に残るのは決断のほうですよね、というやつです。

今回はその続きで、実は「どのAIを使うか」も、決めることのひとつなんじゃないかという話です。

目次

「またAI、新しいのが出たらしいですよ」に疲れていませんか

最近、社内や社外でいちばんよく聞かれるのが、これなんですよ。

「結局、AIってどれ使えばいいんですか?」

無理もないと思いますよ。
SNSを開けば、毎日のように…

「◯◯でこんなことができるようになった」
「新機能がすごい」

が流れてきます。やれることも超たくさんあって、画像生成、動画生成、検索、資料づくり、しゃべる相手…etc

しかも、だいたい
「これを使わない人は置いていかれます」
「年間◯百時間を捨てています」

みたいな煽りがセットでついてくる。

そりゃ疲れますよね。本業だけでも忙しいくてAIの新機能を追いかけることじゃないのに、なんだか追いつけていない気分にさせられる。
この「AIの進化に置いていかれてる感」だけで消耗している人、けっこう多いんじゃないかと思っています。

ただその問題に対して、最近読んだ本にすごくスッキリする一行がありまして。
それがマイクロソフトのエンジニア・牛尾剛さんの『部下としてのAI』という本なんですが…

判断の基準は「自分の仕事のワークフローで得すること」だけ見ればいい、とかいてあったんですね。

AIに関しては、見なくていいニュースが、たぶん9割ある

この基準、めちゃくちゃ実用的だと僕は思ったんですよ。

たとえば僕の場合は、動画生成のニュースはほぼ見ません。

すごいのは知っているんですが、いま僕がやりたい「見積もりや資料づくりの手間を減らす」という話とは、まったく関係がないからです。関係ないものは、追いかけないほうが速い。

これを現場に置き換えるとどうなるか。

営業の人なら「問い合わせへの返信を早くする」、製造の人なら「作業手順や不具合の記録を残す」、事務の人なら「Excelの集計と転記を減らす」。

自分がいま毎日、毎週やっていて、しんどい作業。
そこに効かない新機能は、どれだけ話題でも、いまの自分にはただの役に立たないニュースなんですよね。

逆に言うと、自分のしんどい作業さえハッキリしていれば、情報の9割は堂々と無視できる。

「全部知っておかないと」から解放されるだけで、だいぶと楽になります。

「うちの環境で使えるものを使う」と言う基準が大事

もうひとつ、この本でいいなと思ったのが、牛尾さんが「自分は最新の流行りではなく、会社のセキュリティが保証された環境で使えるツールを使う。これでいいと胸を張って言える」と書いていたところです。

うちにも同じ話があります。
図面、見積書、お客様の名前、仕入先の条件。
外に出したらまずい情報が、日常業務のパソコンに入っている。

だとしたら「話題の新しいAIをパソコンで使う」より、「会社が承認していて、機密を入れても大丈夫な環境で動く環境」を用意する方が先に来ますしね。
その環境で使えるAIを選んで入れているわけです。

それに、AIの機能の差って、そんなに長持ちしないんですよ。
いまA社のAIにできてB社のAIにできないことも、数ヶ月経てば追いつくか、追い越すかしているような流れ

この一年、僕はそれを何度も見ました。

これ、現場の道具と同じだなと思うんです。毎月ピカピカの新しい工具に買い替える人より、同じ一本を何年も使い込んでいる人のほうが、圧倒的に速くてきれいな仕事をする。手が覚えているからですよね。AIも、たぶんそれと同じだと思うんですよ。

実際に弊社は、もう他のメーカーが取り扱っていないようなコネクタも扱っているのも、そういった慣れ親しんだ機械を使い続けたいというニーズも満たしたいからということもあります。

まとめ:使うAIの基準を「面倒な仕事が楽になるかどうか」で決める

なので最近、「AIってどれを使えばいいですか」と聞かれたときは、こう答えるようにしています。

「AIにやってほしい仕事を一個か二個に絞って、それができそうなAIを、安全な環境で使ってください」と。

うちで言えば、まずは機密情報を一切入れていないPCを用意。そのPCで使えるClaude codeを入れて使用。
そいつに、各スタッフがいちばんしんどい作業にぶつけ続ける。
それだけで、新機能を10個知っている人より、ちゃんと戦力になります。

もし今日から何かひとつやるなら、おすすめはこれです。
今週、自分が「これ面倒だな」と思った作業を、まずメモしてみてください。
紙の端でいいです。

その作業にに効かないAIの話題は、しばらく見なくていい。
効きそうな話題の情報だけ追って、試しましょう。

情報に追いつくのが大事じゃないんですよね。AIで仕事が楽になる方が大事なんです。

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