東北タツミ現場発AIプロジェクト vol.22: 新しいAIを追いかけるよりも、まずは業務の面倒な作業を洗い出した方が良い。 2026 8/18 スタッフブログ 2026年8月18日 2026年8月18日 こんにちは。広報兼、業務改善担当の酒井です。 前回は、AIは「決める」ことだけはできない、という話を書きました。材料は数分で揃うようになったから、最後に残るのは決断のほうですよね、というやつです。 あわせて読みたい 東北タツミ現場発AIプロジェクト vol.21: AIは、「決める」ことだけはできない。 こんにちは。広報兼、業務改善担当の酒井です。 前回は、数字に出てこない経験はまだAIに任せきれない、という話を書きました。AIが進むほど、記録に残らない経験の値打… 今回はその続きで、実は「どのAIを使うか」も、決めることのひとつなんじゃないかという話です。 目次「またAI、新しいのが出たらしいですよ」に疲れていませんか 最近、社内や社外でいちばんよく聞かれるのが、これなんですよ。 「結局、AIってどれ使えばいいんですか?」 無理もないと思いますよ。SNSを開けば、毎日のように…「◯◯でこんなことができるようになった」「新機能がすごい」が流れてきます。やれることも超たくさんあって、画像生成、動画生成、検索、資料づくり、しゃべる相手…etc しかも、だいたい「これを使わない人は置いていかれます」「年間◯百時間を捨てています」みたいな煽りがセットでついてくる。 そりゃ疲れますよね。本業だけでも忙しいくてAIの新機能を追いかけることじゃないのに、なんだか追いつけていない気分にさせられる。この「AIの進化に置いていかれてる感」だけで消耗している人、けっこう多いんじゃないかと思っています。 ただその問題に対して、最近読んだ本にすごくスッキリする一行がありまして。それがマイクロソフトのエンジニア・牛尾剛さんの『部下としてのAI』という本なんですが…判断の基準は「自分の仕事のワークフローで得すること」だけ見ればいい、とかいてあったんですね。 あわせて読みたい 部下としてのAI 世界一流エンジニアの進化術 | 牛尾 剛 |本 | 通販 | Amazon Amazonで牛尾 剛の部下としてのAI 世界一流エンジニアの進化術。アマゾンならポイント還元本が多数。牛尾 剛作品ほか、お急ぎ便対象商品は当日お届けも可能。また部下とし… AIに関しては、見なくていいニュースが、たぶん9割ある この基準、めちゃくちゃ実用的だと僕は思ったんですよ。 たとえば僕の場合は、動画生成のニュースはほぼ見ません。すごいのは知っているんですが、いま僕がやりたい「見積もりや資料づくりの手間を減らす」という話とは、まったく関係がないからです。関係ないものは、追いかけないほうが速い。 これを現場に置き換えるとどうなるか。営業の人なら「問い合わせへの返信を早くする」、製造の人なら「作業手順や不具合の記録を残す」、事務の人なら「Excelの集計と転記を減らす」。 自分がいま毎日、毎週やっていて、しんどい作業。そこに効かない新機能は、どれだけ話題でも、いまの自分にはただの役に立たないニュースなんですよね。 逆に言うと、自分のしんどい作業さえハッキリしていれば、情報の9割は堂々と無視できる。「全部知っておかないと」から解放されるだけで、だいぶと楽になります。 「うちの環境で使えるものを使う」と言う基準が大事 もうひとつ、この本でいいなと思ったのが、牛尾さんが「自分は最新の流行りではなく、会社のセキュリティが保証された環境で使えるツールを使う。これでいいと胸を張って言える」と書いていたところです。 うちにも同じ話があります。図面、見積書、お客様の名前、仕入先の条件。外に出したらまずい情報が、日常業務のパソコンに入っている。だとしたら「話題の新しいAIをパソコンで使う」より、「会社が承認していて、機密を入れても大丈夫な環境で動く環境」を用意する方が先に来ますしね。その環境で使えるAIを選んで入れているわけです。 それに、AIの機能の差って、そんなに長持ちしないんですよ。いまA社のAIにできてB社のAIにできないことも、数ヶ月経てば追いつくか、追い越すかしているような流れ この一年、僕はそれを何度も見ました。 これ、現場の道具と同じだなと思うんです。毎月ピカピカの新しい工具に買い替える人より、同じ一本を何年も使い込んでいる人のほうが、圧倒的に速くてきれいな仕事をする。手が覚えているからですよね。AIも、たぶんそれと同じだと思うんですよ。 実際に弊社は、もう他のメーカーが取り扱っていないようなコネクタも扱っているのも、そういった慣れ親しんだ機械を使い続けたいというニーズも満たしたいからということもあります。 まとめ:使うAIの基準を「面倒な仕事が楽になるかどうか」で決める なので最近、「AIってどれを使えばいいですか」と聞かれたときは、こう答えるようにしています。 「AIにやってほしい仕事を一個か二個に絞って、それができそうなAIを、安全な環境で使ってください」と。 うちで言えば、まずは機密情報を一切入れていないPCを用意。そのPCで使えるClaude codeを入れて使用。そいつに、各スタッフがいちばんしんどい作業にぶつけ続ける。それだけで、新機能を10個知っている人より、ちゃんと戦力になります。 もし今日から何かひとつやるなら、おすすめはこれです。今週、自分が「これ面倒だな」と思った作業を、まずメモしてみてください。紙の端でいいです。その作業にに効かないAIの話題は、しばらく見なくていい。効きそうな話題の情報だけ追って、試しましょう。 情報に追いつくのが大事じゃないんですよね。AIで仕事が楽になる方が大事なんです。 スタッフブログ AIプロジェクト