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東北タツミ現場発AIプロジェクト vol.19: AIを使いこなす人は、「相談」がうまい人だった。

こんにちは。広報兼、業務改善担当の酒井です。

前回は、AIへの頼み方は「優秀な新入社員への頼み方」と同じ、という話を書きました。相手・目的・背景を伝えれば、答えは見違えるほど変わる。今回はその続きです。

頼み方を覚えた人たちを見ていて、次に差がつくポイントに気づきました。それが今回のテーマ、「相談力」です。

目次

うまい人は、指示じゃなくて相談をしている

社内でAIの活用が進んでくると、面白いことに、同じツールを使っているのに成果に差が出てきます。で、うまく使えている人のやりとりを見せてもらうと、共通点があるんです。

彼らはAIに「指示」を出していない。「相談」をしているんです。

指示と相談、何が違うのか。
指示は、やってほしいことが自分の中で決まっていて、その作業を渡すこと。
前回書いた「頼み方」は、これを上手にやる話でした。

一方、相談は、答えがまだ自分の中にない状態で話しかけることです。
「どうしたらいいと思う?」から始まるやりとり。実は、AIが本領を発揮するのはこっちなんですよね。

「まとまってから聞こう」が一番もったいない

AIを使い始めた頃の僕は、話しかける前に構えていました。
ちゃんとした指示を出さなきゃいけない気がして、頭の中を整理して、質問文を練ってから投げる。

でもこれ、逆だったんです。

あるとき、展示会の出展内容を考えていて、何も決まっていない状態のまま、こう投げてみました。

「秋の展示会に出るんだけど、何を打ち出すべきか自分でもまだ整理できていない。考える順番から一緒に整理してほしい」

そうしたら、いきなり答えを出すんじゃなくて、
「来場者はどんな人が多いですか」
「過去の出展で反応が良かったものは」
と、逆に質問が返ってきたんです。

それに答えているうちに、自分の中でぼんやりしていたものが形になっていく。30分後には、自分ひとりで唸っていたら一週間かかりそうな骨子ができていました。

まとまっていないから話しかけられない、じゃなくて、まとまっていないからこそ話しかける。この順番の逆転が、使いこなしの分かれ目だと思います。

相談がうまい人の3つの共通点

社内を観察していて、AIとの相談がうまい人には共通点があると感じています。

ひとつ目は、途中で話しかけられること。
完成した問いじゃなくて、もやもやした状態のまま「ちょっと聞いてほしいんだけど」ができる。

ふたつ目は、一発で求めないこと。
最初の答えがずれていても「そうじゃなくて、こういうことなんだよね」と返して、会話で寄せていく。キャッチボールを面倒がらない。

みっつ目は、「何か見落としてない?」と聞けること。
自分の考えに対して「この計画の穴を指摘して」と頼める人は、AIを作業係じゃなくて壁打ち相手として使えています。

並べてみると、これ、人への相談がうまい人の特徴とまったく同じなんですよね。
前回の「頼み方」と同じ構図で、ここでも特別なAIスキルは出てきません。

AIは「相談のハードル」がゼロの相手

じゃあ人に相談すればいいじゃないか、と言われそうですが、実際の職場では相談って結構ハードルが高いんです。

上司や同僚の時間を奪うのは気が引ける。初歩的なことを聞くのは恥ずかしい。
三回同じことを聞いたら、さすがに顔に出される。
だからみんな、まとまるまで抱え込む。そして抱え込んでいる間に、時間だけが過ぎていく。

AIには、この遠慮が一切いりません。何度聞いても嫌な顔をしないし、深夜でも付き合ってくれるし、「こんなことも知らないの」とは言われない。相談のハードルがゼロの相手が、隣の席に座っているようなものです。

だとしたら、鍛えるべきは指示の技術より先に、「抱え込まずに相談する」という習慣のほうなんじゃないか。
そう思うようになりました。

まとめ:推進担当としての気づき

AIを使いこなすのに必要なのは、完璧な指示を書く力よりも、まとまっていない段階で話しかけて、会話しながら考えを形にしていく「相談力」。そしてそれは、テクニックというより習慣の話です。

もし「AIに何を頼めばいいかわからない」と思っている方がいたら、それこそが最初の相談ネタです。
「何を頼めばいいかわからないので、私の仕事内容を聞いた上で提案して」と、そのまま打ち込んでみてください。

頼むことが決まってから使う道具じゃなくて、決めるところから付き合ってくれる相手。そう捉え直した瞬間から、AIの出番は一気に増えますよ。

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