中国の工場長・ダンさん曰く「工場は製品を作るだけでなく、人格も作る」

こんにちわ、東海林です。
実は最近、東京営業所にコロナの終焉をつげる出来事がありました。
それが、中国工場長のダンさんの訪問です。
中国でのゼロコロナ政策がやっと終わり、日本への視察に来ることができるようになったんですね。
せっかくの機会なので、工場長としての仕事の心構えを勉強させていただくことにしました。
経験を積み重ねるほど、視野は広くなる。
東海林:
ダンさんって本当に日本がお上手なのですが、どのようにして日本語を身につけたんですか?
ダンさん:
もう20年以上前のことになりますが、最初に日本に来るキッカケは会社から言われたから来た。という感じだったんです。
その時は「自分から行きたい!」という感じでは有りませんでしたよ。
一応、日本に来る前に日本語を勉強もしていましたが、実際に来日時には殆ど話せる状態ではなかったです。
むしろ「筆談」でなんとか会話をしていたくらいでした。
そして、日本から中国へ帰国した後、自分の中で考えたんですよね。
日本の方々と交流するなら、もっとたくさん日本語を勉強する必要がある。と。
これは、会社が私に日本に行くチャンスをくれたから出てきた考え方ですし、経験しなければこう思わなかった。
これは工場の仕事でも一緒です。
いまは工場長として働いていますが、今まで工場の中で様々な仕事を体を使って経験してきました。
そうやって頭で考えるだけでなく、実際に見て体を使って経験することによって「視野」がとても広がることにつながったと今は思います。
ただ、東海林さんのような20代前半の時は、正直そこまで考えて仕事はしていませんでしたね苦笑
工場は「製品」を作るだけでなく、「人格」も作り上げる。
東海林:
工場でいろいろな仕事を経験するというのは、具体的にどのようなことなんでしょうか。
ダンさん:
「商品の流れを理解する」という部分が一番大きいでしょうね。
工場のラインがどのように動いているのか。
それぞれの場所に担当者がいますから、その方々の仕事を理解し、やらせてもらう。
やってみると図面上では見えなかったことが、自分の指を通して見えるようになってくるんですよ。
東海林:
まさしく、最近の僕の悩みがそれで。図面しか見ていないと、実際の商品を説明するのに知識が足りているのか不安になってしまうことがあるんですね。
ダンさん:
商品は図面があればできるわけでは有りません。そこに工場のラインのみんなの力が合わさって初めて商品になります。
その人たちと対話をすることが製品を理解することにつながります。
むしろ、そうやってたくさんの人と関わることによって、先ほども言ったような「広い視野」がもてますし、自信にもつながります。
総合職の在り方とは「技術が全部できる人」ではなくて、「仕事の流れを知っている人」のことだと思うんです。
それがわかれば、工場で働くメンバーの気持ちもわかりますし、それが私の仕事への「やる気」になってきたという感じです。
東海林:
なるほど、自分なりに仕事の「やる気」を身につける時の参考にさせていただきます。
ありがとうございました。