今回は今年の2月にご紹介した、小型でこじりに強いフォンジャック(新製品)の
開発秘話をご紹介します。
フォンジャックの開発秘話
先ずは製品特徴のおさらいから。
1.製品の特徴
【1】小型で多機能
高さ10㎜ × 幅10㎜の小さなスペースに3つの信号ラインと
2組のスイッチ機能(合計5端子)を備える。
【2】高いこじり強度
100Nのこじり力(3N・m)に耐えます。
従来品と比べて6倍の強度です。
2.構想検討の苦悩
限られたスペースを如何に効率よく使うか?
小さなスペースに3つの信号ラインと2組のスイッチ機能を持たせるという命題に対して、
通勤中や家で過ごしている時間にも、毎日様々な解決策を考えていました。
・どのような構造にしたらよいのか?
・端子や成形品の形はこうしたらどうか?
・端子はどの方向から組み込み、どのように保持させるのか?
・何種類もの端子が必要になるが、できる限り共通化して投資費用を抑制できないか?
・実装基板を考慮し、穴やパターンが無理なく構成できる端子配置となるか?
などなど。
良いアイディアが浮かんでも検討を進めていくうちに、成形できない形状であったり、
基板のパターンが干渉してしまったり、試行錯誤を繰り返して構想を練り上げました。
当初は目的に対して1/4~1/5の強度しか得られず、
本当にクリアさせることは可能なのだろうか?と
考えることも正直ありました。
プラグを嵌合してこじると、端子が曲がったり、
抜けたり、成形品は無残にも破壊して
割れてしまったり・・・
そして再び、どう対策できるのか?と考える日々が続きました。
一方ではお客様へ何度もお邪魔し、
セット内のフォンジャック配置スペースの拡張、基板の設計変更、開発スケジュールの調整など、
多岐に渡ってご協力を賜り、最終的には部品点数を増やすことによって
目的をクリアすることができました。
本当にお客様へは「感謝」の一言です。
有難う御座いました。
そんな経緯もあり誕生した製品です。
少しでもお客様のお役に立ち、喜んでいただくことが私達のやりがいになっているのです。
これからも困難なことへの挑戦を続け、
お客様に喜んでいただける製品を提案して参りますのでご期待ください。